たからもの:040


 雪月陽朔 様





最近 気づいたことがある

気がつくと 遼の姿が消えているのだ



   A cruel angel



「あれ?遼は??」
いつも言う、お決まりの台詞。
いつものように、俺と伸が言い争いを始め、征士と秀は近くでそれを止めようとしつつ、火に油を注ぐ。
その騒ぎが落ち着くころになると、決まって遼の姿が見当たらない。
他の3人は別段、気に留めてはいないようだが俺はそのことに気づいてしまった。



ここ最近だけでなく いつも遼は 5人でいると 必ずいつのまにかいなくなっている


何故?どうして??
考えても答えは出ない。


チャイムが鳴る。
慌しい昼休みが終わった。


********************************


午後の授業もなんとなくうざったくて、サボった。

埃っぽい階段を登り、ポケットから鍵を取り出す。

「立ち入り禁止」なんて、この際、無視だ。

扉を開く。

この学校で、一番風を感じる場所、一番空に近い場所

そう、屋上だ。


俺の昼寝の場所ともなっているココで俺は午後の授業とついでに部活も休むことを決めた。

貯水タンクのある場所まではしごで登り、タンクに寄りかかって眠りの世界に落ちた。





どのくらい時間がたっただろうか?
ふいに、意識が覚醒した。
人の気配を感じたのだ。
あの戦いで身に付いたこの感覚に内心苦笑しつつ、屋上に入ってきた人物を確かめようと身を起こした。





しかし、目で確かめる必要は無かった。
この気配、何かが違うもののどこか感じたことのある炎の感じは・・・

間違いなく、「仁将 烈火」のもの。


つまり、「遼」 だったのだ。



だが、やはり何かが違う。


俺の知る遼は、こんな冷たい炎の感じはしない。
それでも、どこか似ていたから遼と判別することができたが・・・・・



そんな思考も、止まってしまった。
ふいに、遼が視界に入ってきたのだ。
柵に寄りかかって遠くを見ている。



その瞳はいつになく冷たい瞳だった
なんの感情も表さない だがとても不安定で 今すぐにでも人を殺しかけない・・・
あぶない眼差し



普段と同じ、整った顔でそんな瞳をする遼は酷く儚げだ・・・・





「で、いつまでそうやって人のことを見てるんだ?当麻」





・・・・・・・・・・・・・・やはり気づいてたのか。
俺が遼の気配を分かるのだから、遼が俺の気配を分からないはずないのだ。
仮にも、俺たちサムライトルーパーを統べる、「烈火」にして輝煌帝の鎧をその身に纏う者なのだ。





「・・・・答えたくないだったら、別に良いけどな。」





いつまでも、返事を寄越さない俺をみて、そう判断したのか、遼はポケットから煙草を出しながら言った。



「・・・何だ?それ」

「マルボロ。」





何もしていないのに、煙草に火がつく。

さすが烈火。ライター要らずだ。




「なあ、遼。5人でいるといつもお前がいつのまにか居なくなっている・・・・というのは俺の気のせいじゃないよな?」




今まで、俺のほうを見ようともしなかった遼の瞳が、一瞬、こちらへ向いた。


すべてを見透かすような冷たい瞳に射抜かれて、俺は少し怯む。


「まあ、気のせいでもないかもな。」


煙草を吹かしながら答える遼


「・・・・何故だ?」


俺のその問いへの遼の返答は、思いもよらないものだった。





「息苦しいから」





「なっ!!??」





「息苦しいんだ。あそこの空気が。お前等と居るとな。」





酷く残酷な笑いかたをする遼が目の前にいる





「だいたい、一緒にあれだけの期間を過ごして、闘っていたのに、俺の本質も見抜けないんだろ?
 ・・・・・・・・・・・・・智将天空の名が廃るな。」



気づけよ、と最後に付け足して、遼はまだ火の消えきらない煙草を捨てて屋上を出て行った。





屋上にはまだ煙の上がっている煙草が静に燃え尽きようとしているだけになった








それから 仲間の待つ場所へ戻ったが 遼の態度は以前と変わらない。



あれは、一体なんだったのだろうか?

あの時見た遼は・・・・・??





どれだけ考えても、答えは出ない。



                                  〜fin〜






ダークな遼ちゃんですっ!
ああっ、ダーク!・・・なんだけど、あれっ?
誰にも見せないその一面を、あらっ?当麻には見せたんですね、遼ちゃん!?
しかも、しかもっ!
「気づけよ」
ですってよー!!
これは気づいてほしいという言葉ですよね、ね、ねっ!?
本当の俺を見てくれってことですよねっ!?
当麻だけに
いやーんっ、思いっきり愛があるじゃない!!!(腐)
何よ、寂しいの?甘えたいの?
素直に甘えてきなさい!おねーさん(殴)がしっかり抱きとめてあげるから!!(いらん)
こんな遼ちんに、心グラグラな聖でしたーvvv

っていうか、言っていいですか。
何でマルボロなんだー!!←かなりの勢いでそう思ったらしい
LARK100'sじゃないのかーっ!!(庶民的だな、オイ・自爆)←っていうか、そこかよ。
ライターいらずってところがツボでした(ごめん、お笑いじゃないのにっ!笑)
陽朔さん、有り難うでしたっvvv






あのね、こっちもやっぱり御紹介しちゃおうかなーっv
こーゆうのも頂いたんですよvvv
なんかダーク色の強い部分を見せた遼ちんが気になった当麻は・・・
って感じで、続きと捕らえてます、あたしv
遼ちんがおかしいです。へんです。
何だ、この色気は!!
アタシを惑わせるこの遼ちん、ああ・・・・・・・・・・・・イイわっ!(猛爆)





―――You are whom.―――



「何?こんなところに呼び出して。」

淡々とした口調で遼は言った。

「・・・・・遼、お前は何故笑わない?」

「!・・・・・・・・・当麻には関係ないだろ?」

「・・・・・・あるっ、俺は・・・」

俺の言葉をさえぎって、遼は衝撃のことを口にした。

「当麻ってさ、俺のこと好きだろ?」

「!!??」

「図星?・・・・ああ、あれか。『好きだから知りたい』ってやつ?」

遼のクスクス・・・という笑い方が俺の耳に嫌ってほど響く

「冗談きついよ?まあ、当麻とは結構仲良い態度で接してたけど、それで本当の俺も見えないくせに俺のことが好きなんて。」

「・・・・・!?」

「俺のことなんて、何1つ知らないくせに・・・・・自意識過剰にもほどがあるぜ。」

暗い色をした全てを拒絶するような瞳

「・・・・・俺のことが欲しい訳?」

普段の太陽のような微笑とは反対の月光のように静かで嘲るような笑い方

「なんなら、抱かせてやらなくもないぜ?」

まるで娼婦のような艶やかな仕草

「ほら・・・欲しいんだろ?」

今  俺 ノ 目 ノ 前 ニ イ ル  オ 前 ハ 誰 ?

〜fin〜




遼だよ、遼!

馬鹿言ってないで、いけ、当麻!
何がどうでも、行ってしまえばなんとかなるぞ!!
そんな腐ったあたしの感想はよけといて(爆)
でも、いや、ここは腐らせて頂かないと・・・・(よせって)
だって当麻にだけ見せてるんだよ、こういう部分ー。
これはシグナル。当麻に助けてほしいのよー!(というのを希望)
もしくは、純粋に当麻に食われてみたいのか(こっちが実は本命・爆)
当麻、あんたの脳みそは飾り物か!
混乱してる場合じゃないぞ!
・・・と思わず握りこぶしな聖なのでした。
陽朔さん、煮ても焼いても、ゴミ箱で感動的な出会いをさせても良いとのお言葉に甘えて、此方でこそーり公開いたしましたv
妖しい魅力の遼ちんを、有り難う御座いますーvvv




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